学校給食で使ってはいけない食材と本当は使いたくない食材を元学校栄養士が教えます!

食育

学校給食は学校生活の中でも楽しみの一つですよね

給食が楽しみで学校に通っていた方もいるのではないでしょうか

元学校栄養士で学校給食に7年間携わってきた経験の中で

学校給食では使ってはいけない

本当は使いたくないけど子どもたちの楽しみの為に使っていた食材を5選ご紹介したいと思います

給食で使ってはいけない食材

学校給食は何でも出してOKという訳ではありません

自治体にもよりますが

出して良い物とそうでないものがあります

私が今まで経験した3校では学校ごとに対応が若干違うところがありました

今回は私が経験した中の3校ですが

給食で使ってはいけない食材をご紹介したいと思います

牛肉・牛骨・鶏骨・豚骨

牛肉はBSE問題が騒がれて以降、給食には登場しなくなった学校が多いです

BSEとは

牛海綿状脳症(BSE)は、牛の病気の一つで、BSEプリオンと呼ばれる病原体に牛が感染した場合、牛の脳の組織がスポンジ状になり、異常行動、運動失調などを示し、死亡するとされています

厚生労働省HP

BSEに感染した牛を食品として人が食べるとヒトがクロイツフェルト・ヤコブ病という病気に感染してしまう出来事です

このころから学校給食で牛肉は出さなくなりました

また牛骨の脊髄などから異常プリオンが発生したことから

ダシに使われる牛骨・鶏骨・豚骨も給食で使われることがなくなりました

じゃあ何からダシをとっていたのですか?

答えは、ダシパックに変えてダシを取っていました

あとはカツオだしや昆布だしといった和風ダシからダシを取っています

学校給食はしっかりダシからとる学校が多いのですよ!

学校ごとで変わってくるのですが牛や牛骨以外は使って良いということで

鶏骨や豚骨からしっかりダシを取っている学校もありました

特に厳しい学校は鶏や豚の骨もダメ!としていて学校ごとに対応が違うんだなぁと感じました

地方の学校では農産物が特産ということもあり

自分たちの住んでいる町で摂れた野菜を学校給食で提供する地産地消が推奨されていて

特産の和牛を給食で提供している学校もありました

そのため

私たちの食材は安全・安心だよ!

自分たちの食材は安全だよ!

という声が直ぐに届き給食でも提供が可能になっていました

給食は地元の野菜を多く使える地域が食材も豊かで新鮮なものが多い印象ですね

牛肉の問題も近くのお肉屋さんが大丈夫!と直ぐにいってもらえたので給食でも提供が早かったのだと思います

特に厳しい学校では教育委員会のストップがかかったままの所があり

お肉屋さんはOKだけど教育委員会がダメという構図で給食では提供できない場合が多かったです

もちろん、給食で提供するものすべての生鮮食品は

衛生検査が通った業者や食品の検査結果を基に提供してるため安心・安全です!

加工食品

こちらも市区町村にもよりますが

給食はできるだけ手作りで!がモットーの市区町村は加工品は出してはいけない

という決まりがありました

デザートのケーキも手作り、ジャムも全部塗って提供、ゼリーも手作りすべて手作りにこだわっているところもありました

一方で、たくさんの給食を作らなければいけない食数の多い学校はデザートまで手作りしている時間がないためゼリーは学校給食用の加工品を使っていました

給食用に開発されている加工品なので安全面でも安心して食べられるため

全部手作りにこだわらなくてもいいんじゃないかなぁと個人的に思っています

物によっては手作りの方が単価が安くなるためやりくり面で考えると

手作りもアリかなと思います

学校給食は給食費ありきのおいしい給食です

流行の食中毒関連の食品

平成7年に堺市の学校給食でo157が発生した事件がありました

原因は生のかいわれ大根が原因と分かりそれ以来

学校給食では野菜を生で提供することがなくなりました

給食に野菜サラダと書いてあってもすべて加熱したものになっています

平成31年東京都の学校給食に出た刻みのりが原因で食中毒が起きた事件がありました

それを受けて給食で使用するすべてのノリを禁止することもありました

学校給食は集団食中毒が出てしまった場合は直ぐに対応するようになっています

子どもたちの安全・安心が第一なのです!

梅雨時期~夏にかけて食中毒の発生しやすい献立

1年を通して給食がありますが

気温や湿度が高い季節は食中毒が起こりやすい時期になります

豆腐・ひき肉・卵を使った

餃子・ハンバーグ・麻婆豆腐・卵料理

調理の過程で手作業が多いものだったり温度が上がりにくいものは菌の影響を受けやすいということで

期間中は極力出さないようになっている学校もあります

※地方自治体により異なります

カスタードやマヨネーズも卵が半生状態なため給食では使用禁止です

本当は使いたくない食材

学校給食には使ってはいけない食品がありました

あくまで私の個人的な意見ですが

個人的に使いたくない食品や出したくない献立もあります

白玉・うずらの卵

これは喉に詰まらせる可能性があるため

極力給食で出したくない食材です

小学校高学年や中学生になればそんな心配はないのですが

小学校低学年はまだ食べ物をよくかみ砕く機能が発達していなかったり

不注意で飲み込んで詰まってしまう可能性があります

保育園は白玉やうずらの卵は給食で禁止されており

お弁当にも入れてはいけないことになっています

白玉やうずらの卵が入る献立と言えば

白玉フルーツポンチ・中華丼・おでん

などがありますが好きな子にとっては給食に入っていると嬉しいし

給食が楽しくなりますが喉に詰まる危険性があるため気をつけなくてはいけません

対応策

  • 小さめの白玉に成形する(実際にやってもらってました)
  • 給食で白玉が出る日は全教職員に周知させて教室でアナウンスしてもらう
  • うずらの卵は出さない(価格も高い・卵アレルギーでもOKになる)
  • うずらの卵がない分の栄養素は他で補う

実際に作ってもらうのは給食室の調理員さんなので

調理員さんの手間などを考慮しながら献立を考えていく必要があります

子どもたちの安全・安心が第一なので

白玉やうずらの卵が無くてもおいしい給食を目指したいですね!

いか

いかも同様喉に詰まりやすい食材ですよね

イカは加熱するとクルンッとなってしまうため扱いが難しいです

硬くて嫌いという子も中にはいますが

柔らかいものが好まれる時代だからこそ硬いものも食べて顎を丈夫にして欲しいという思いもあります

対応策

  • イカは格子柄に筋をあらかじめ入れてもらう
  • イカを一口サイズより小さめにして調理する

まとめ

学校給食に7年間携わってきて使ってはいけないもの・本当は使いたくない物があることが分かりました

学校は子どもたちの安全と健康面・衛生面を考えながら給食を提供しています

なによりも安全に給食が食べられるように学校栄養士は日々努力しています

これからも学校給食が発展していくことを祈っています

給食で使ってはいけない食材

  • 牛肉・牛骨・鶏骨・豚骨
  • 加工食品
  • 流行の食中毒関連の食品
  • 梅雨時期~夏にかけて食中毒の発生しやすい献立

本当は使いたくない食材

  • 白玉・うずらの卵
  • いか

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カロリーナ

栄養士(登録番号第136756号)・管理栄養士(登録番号第153252号)

過去に体脂肪率25%→16%を達成!
運動習慣と太らない食生活を実践中
「一生涯肥満にならない体」を目指して
誰でも健康でいられる食事を提案しています

小・中学校で学校栄養士を7年経験。
バスケットボール歴10年・筋トレ歴10年・フルマラソン未経験から半年でサブ4記録・富士山3回登頂

たまに気になる話題や趣味のことを載せています

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