ダイエットしている方、糖質制限をしている方にとって
糖質カット炊飯器で炊いたご飯で痩せたい!と思っている方も多いのではないでしょうか
糖質が肥満の原因になる?!糖質制限ダイエットのしくみのいついて解説!
糖質は摂り過ぎてしまうと肥満の原因になり得ることを以前の記事でも解説しています
ダイエットをしている人にとっては糖質をできるだけカットしたいですよね
糖質カットが出来る炊飯器があるとダイエットにも最適で購入を考えている方も多いのではないでしょうか
2017年頃から“糖質カット炊飯器”というご飯を炊くだけでお米の糖質がカットされる炊飯器が販売されています
糖質カット炊飯器を利用している購入者からは
糖質カット炊飯器を使っても血糖値が下がらない
説明通りに炊いたのだけれどお粥になっているだけで本当に糖質カットされているのでしょうか
などといった相談が消費者センターに6年間で250件上がっています
ご飯を炊くだけで糖質カットしているはずなのに
なぜこのような相談が相次いだのでしょうか?
大学院で調理学を専攻していました
糖質とお米の仕組みについて分かりやすく説明していきたいと思います
この記事で分かること
- 糖質カット炊飯器は水分の量が多い
- 正しいお米の炊き方は米に対して水の量が1.2~1.5倍である
- 糖質カット炊飯器は水分量が多く設定されているため水っぽい炊き上がりになる
- 糖質カット炊飯器で炊くお米は水分量が多いため全体割合での糖質カットは見込める
- お米自体の糖質はカットされない
- お米のでんぷん量に変化はない
- 糖質カット炊飯器の正体は糖質の割合が低くなる
糖質カットできる炊飯器の正体
糖質カット炊飯器の糖質カットと謳っている正体は水の量が多いことがその理由です
糖質カット炊飯器ではメーカー規定の量として水の量が決められています
実際に独立行政法人 国民生活センターが糖質カット炊飯器で炊飯試験を行った結果
1~2割水分量が多く炊き上がりも1~3割通常のお米よりも重かった報告が出ています
水の量が多く、重いお米になっていることが分かりますね
水の量が増えたから全体の糖質の割合が少なくなった!という事ですね!
そのため“糖質低減”と言葉はふさわしくないと消費者庁から指摘が入ったという事です
糖質カット炊飯器LOCABOの利用者の口コミには
炊飯後の水にデンプンが流れ出て糖質がカットされているのが分かる!などの感想をよくみかけました
国民生活センターの試験結果では
独立行政法人国民生活センター https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20230315_1.html
- 含まれる糖質(でん粉)の総量に大きな差はみられませんでした。
- 糖質を低減できるとうたった電気炊飯器で炊飯した場合、同じ量の米から炊いたごはんに含まれる糖質の総量は通常の炊飯の場合と大きな差はみられません。使用する際は、食べるごはんの量に注意するようにしましょう。
- 糖質を低減できるとうたった電気炊飯器で炊飯したごはんに含まれる糖質の量を確認することは困難です。うたわれている低減率にするにはどう炊いたらよいか、事業者に確認するようにしましょう。
との試験結果が出ています
炊き上がりのデンプンの量は変わらないという事だね!
そのため、利用者による口コミの中で
- 糖質が流れ出ている
- デンプンが流れ出ている
などと言った表現は適切では無くお米自体のデンプンの量は変わらないという事になります
お米が美味しいと思える水の量は?
私たち日本人が感じる、お米のおいしいと思う水の量は元の米の2.3倍程度の重量と言われています
お米は炊くときに水が蒸発されます
蒸発率は10~20%の範囲にあるため炊く前のお米の水の量はおよそ米の1.5倍になります
美味しいお米の炊き方についても知りたいですねぇ
参考:建白社,貝沼やすこ著,日本調理科学会監修,「お米とごはんの科学」
通常のお米の炊き方
お米の量り方
お米用の計量カップでお米を量ると1杯150~160g程度になります
お米の粒の大きさや成分によって微妙な数値は変わってくるのですがおよそ150gです
昔は計量カップではく、升を使ってお米を量っていました
そのため升1杯で1合と読んでいました
つまりお米1合は150gになります
私たちがいつも使っている計量カップは1杯200mlですよね?
それと違うんですか??
違うんです!お米を量るときはお米用の計量カップを使ってくださいね!
私たちがいつも使っている計量カップは200mL(容量)になるのでお米用とは別のものになります
お米を量るときはお米用の計量カップで量ります
1杯は180mL(容量)です
水や牛乳を量るときに使う計量カップは200mL(容量)になります
200mlの計量カップでお米を量り炊飯器の指定された水の量を入れてしまうとお米が固く仕上がってしまうので気をつけましょう
余談ですが、
昔から酒を計るのに升を使って計量していて升の1/10を1合と呼んでいました
これを尺貫法といいます
つまり一升は枡お米10合に相当することになります
お米の炊き方
お米を炊く1人前は大人でおよそ80gです。
80gのお米を炊くとできあがりはお茶碗1杯分になります
加える水の量はお米の1.2~1.5倍です。
つまり80gのお米には水120gが必要になります(1.5倍で計算)
なぜ水を加える際1.2~1.5倍と幅があるのかと言うとお米が少量の場合には蒸発率が高いので水の量を多くします
1.3~1.5倍程度です
一方でお米の量が多い場合は水の蒸発率が低いので1.2~1.3倍程度になります
お米の状態にもよりますが新米はお米の水分量が多いので
水の量も少なめの方が美味しく炊けますよ
給食施設などの大量調理の場合は水は1.2倍前後の場合が多いです
お米の固さは季節や産地、銘柄によっても変わってくるので炊いて食べてみないと仕上がりが分からない事もあります
4人家族の場合は80g✕4=320gのお米と
320g✕1.3=416gの水でおいしいお米が炊けますよ
しかし毎回gで量るのは大変なので
お米用の計量カップを使用してお米の量に合った水の量(炊飯器の水の線)まで入れましょう
ご飯を炊くときは決まった水の量が大切です
通常の炊飯器を使う場合はお米の量と炊飯器の水の量を調製して炊くことをオススメします
糖質カット炊飯器でお米を炊いた場合
糖質カット炊飯器でお米を炊く場合まず水分量が多く設定されています
通常の水の量の約2倍水を加える設定になっています
そのため仕上がりが水っぽくなります
普通のごはんとお粥を食べた場合、同じお米の量を使っても水の量が変われば全体量も変わるし全体に対するお米の成分値も変わってくることが分かりますね
糖質カット炊飯器は
水の量を多く設定しているため全体に対するお米の糖質は通常よりも少なくなっているのは確かです
お米自体のでんぷん量の変化
米に含まれる糖質ですがほどんどがでんぷんという成分でできています
でんぷんに水が加わり加熱すると糊化と言って食べられる状態になります
このお米の中に含まれるでんぷん量を通常の炊飯にで炊いたお米と糖質カット炊飯器で炊いたお米で
比較したところででんぷんの量は変わらなかったと国民生活センターは報告しています
お米自体のでんぷん(糖質)は変わらないが、
総重量の変化はあったことから総量に対するでんぷん量が変わったことになります
お米に加える水の量によってお米の水分量も変わってくるため、糖質の割合も少なくなるのは分かりますね
HP 独立行政法人 国民生活センター資料より
糖質カット炊飯器の食べた感想
実際に消費者庁へ寄せられている以外の
糖質カット炊飯器を使っている人の良かった・悪かったレビューをまとめました
良かった口コミ
- 食感が柔らかい
- HbA1cが下がり体重が3~4kg減った
- これで炊いたご飯で暴飲暴食をしても体重が増えなかった
悪かった口コミ
- 甘さがなく味気ない
- お米の風味が無くなった
- べちゃっとしていた
- お粥の様だった
- 体の変化は無かった
まとめ
- 糖質カット炊飯器で炊くお米は水分量が多く設定されているため水っぽい炊き上がりになる
- 糖質カット炊飯器で炊くお米は水分量が多いため全体割合での糖質カットは見込める
- お米自体の糖質はカットされない
- お米のでんぷん量に変化はない
- 糖質カット炊飯器の正体は糖質の割合が低くなったという事
糖質カット炊飯器のご購入を考えている方はこちらです
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