ダイエットに便秘は大敵です
便秘にならないためにも日頃の食生活の中で食物繊維を積極的に摂ることが大切になってきます
食物繊維は糖質(炭水化物)に含まれない栄養素なため意識しなければ食物繊維の摂取目標量を満たすことができません
1日の食物繊維摂取量は前回の記事で説明しています
食物繊維は1g当たり2kcalと炭水化物(4kcal/g)より少ないエネルギー量で体内でもほとんどエネルギー源にはなりませんが腸内ではとても重要な働きを持っています
食物繊維の分類について
食物繊維はその働きで4つの分類に分けられています
- 不溶性食物繊維
- 水溶性食物繊維
- 発酵性食物繊維
- オリゴ糖
これらは腸内の働きが異なり上手く組み合わせて食事に取り入れると効果的です
不溶性食物繊維
水に溶けない食物繊維のことを言います
植物の細胞壁に多く存在します(セルロース)
植物以外ではエビ・かになどの甲殻類不溶性食物繊維です(キチン)
不溶性食物繊維は水を吸収してため込む力があるため胃や腸内で満腹感が得られます
不溶性食物繊維を多く含んだ消化物が胃や腸で膨らむことで腸を活性化させ排便を促します
どんな食材に多い?
植物細胞・・・ごぼう、大豆、カカオ、野菜全般など
甲殻類・・・・エビ・かに・きのこ・サプリメントなど
植物や甲殻類の皮の部分に不溶性食物繊維が多いため、皮ごと・殻ごと食べるとより多く摂取できます
水溶性食物繊維
水に溶ける食物繊維のことを言います
植物や海藻の細胞間に多く存在します
細胞内に貯蔵されている場合もあります
海藻類やこんにゃくいもに多いです
水に溶けるため消化物とくっつくと粘着性をもち糖を吸着する働きがあります
糖質と水溶性食物繊維を一緒に摂ると糖の吸収を穏やかにしてきてるため食後の血糖値の上がりも穏やかになります
どんな食材に多い?
りんごの皮、オレンジ、みかん
こんにゃく、昆布、ワカメ、めかぶ、もずく、ひじきなど
寒天
不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の割合は
不溶性2:水溶性1が理想です
特に水溶性食物繊維の摂取量が少ないと言われているので積極的に摂りましょう
発酵性食物繊維
発酵性食物繊維は大腸で善玉菌(有用菌)になります
善玉菌は分解された消化物を短鎖脂肪酸に生成し、エネルギーとして利用できるように働きかけます
また悪玉菌を抑えて善玉菌を増やすことで腸内環境を良くします
穀類のβグルカンには高い発酵性食物繊維が含まれています
どんな食材に多い?
大麦、エン麦(オーツ麦)、押し麦、もち麦、オートミール
オリゴ糖
フルクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖といった少糖類があります
少糖類とは単糖が2~10個くっついている糖類です
オリゴ糖のほとんどは体内で消化することができないため難消化性オリゴ糖と呼ばれます
オリゴ糖は発酵性食物繊維と同じ働きがあり善玉菌を利用して短鎖脂肪酸に生成し、エネルギーとして利用できるように働きます
特にビフィズス菌に働きかけ善玉菌を増やしてくれます
甘味料やシロップとして売っています
まとめ
- 不溶性食物繊維と水溶性食物繊維は2:1が理想的である
- 海藻類や果物の食物繊維が不足しがちなため積極的な摂取を心がける
- オリゴ糖を料理に加えることでさらに腸内環境を整える働きになる
発酵性食物繊維に含まれるβグルカンは血中脂質や血糖値の上昇を抑えたり免疫機能を高める効果が期待できると最近の研究では特に注目を浴びています
ただし、摂り過ぎるとお腹が緩くなることもあるので体調を考えながら食物繊維の摂取を心がけていきましょう